言葉の違い

この仕事をやっていると、言葉一つに結構気を遣います。最初の頃は「どっちでも同じじゃん」って思っていたのですが…何年もやってると自然と身につくものです。発明者は意識してないようですけど(笑)

例えば、「検出」と「検知」。結構発明者は混在して使うのですが、同じ内容で両方混在すると明細書として少し格好悪いですよね。これ、語源とかは解りませんが、やっぱり違うんですよね。イメージ的には、

「検出」>「検知」

です。なぜかというと、

  • 人が通過したことを検知する。
  • 回転ベルトから、光学マークを検知する。

については、検出でも違和感の無い日本語と成ると思いますが、

  • 辞書データから見出し語を検出する。
  • 物体Aの速度を検出する。

こちらについては、「検知」だとおかしいんですよね。すなわち、検知と使ってる部分に検出とは置き換えられるけど、検出と使ってる部分については、必ずしも検知とは置き換えられない訳です。

困ったときの広辞苑を調べると、

  • 【検出】検査して見つけ出すこと。
  • 【検知】機械などで検査して知ること。

となってます。こういうときは…自分たちで定義づけて、その揺らぎがないように言葉を使っていくしかありません。ここで、検出には「見つけ出す」という意味が入ってます。すなわち、検出は、複数の中から探し出したりするイメージで、検知については、有るもののON/OFFのようなものを調べるみたいなイメージで自分はとらえています。

ただ、上に書いたように、「検出>検知」と思うので、とりあえず「検出」という言葉に置換してしまうというのも一つの方法な気がします。